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はたらくトラック大図鑑

緑ナンバーはプロの証。現役トラックドライバーが、自慢の愛車と仕事への情熱を語る!

粒体運搬車

セメントや石灰など、粉粒体の輸送・排出を目的とするトラックは粉粒体運搬車(ジェットパック車)と呼称されます。このトラックでは1台で最大12tのセメントを運搬可能です。またタンクに取り付けられたコンプレッサーで強く空気を送り込むと、セメントに空気が混ざって動きやすくなります。これにより、遠距離や高所へスムーズな排出を可能としています。運搬されたセメントはその後、水などと合わさりコンクリートへ。インフラなどの建設に必要不可欠な素材を運ぶトラックです。

私のトラック推しポイントBEST3

推しポイントNO.1

ジェットパック車の要!コンプレッサー

空気を高圧で噴出するコンプレッサー。搬入先の工場にはサイロと呼ばれる筒状の貯蔵庫があり、搬入口のあるサイロ上部へとセメントを排出する必要があります。そのため空気でタンク内のセメントを流動化させ、空気圧を利用して圧送できるコンプレッサーは必要不可欠な機能なんです。

推しポイント NO.2

タンクの上には2つのマンホール

奥のマンホールはセメントの投入口。セメントをタンク内に入れる際、粉状のセメントが溢れないよう、工場の排出口を付属の布で覆い作業を行います。そしてタンク内のセメント量は、手前のマンホール内についた布の高さを目安に目視で確認。中にはゴルフクラブにメモリを書いて、それを中へ突っ込み確認する人も。最終的には工場でトラックの総重量を計測するので、もしオーバーしている場合は余分なセメントを排出します。

推しポイント NO.3

まるで巨大なストロー

セメントは、このゴム製の管の中を通り排出されます。搬入先によって、この排出ホースをさらに別のホースへつなげ、より遠距離・高所への排出を行うこともあります。まるでストローの中に息を吹き込むように、この管の中を空気圧で押し出されたセメントが通るわけです。

ドライバー/中村さん (ドライバー歴32年)
小さい頃からドライバーに憧れ、知人の運送会社でコンクリートポンプ車のドライバーに。その後ミキサー車を経て、粉粒体運搬車のドライバーとなる。仕事後に、愛犬かいくんの散歩をすることが毎日の日課。