神奈川県トラック協会とTOKYO GRAFFITIがコラボし、物流業界を盛り上げる!
はたらくトラック大図鑑
緑ナンバーはプロの証。現役トラックドライバーが、自慢の愛車と仕事への情熱を語る!
セーフティーローダー
私のトラック推しポイントBEST3
荷台が傾斜し車両の積み込みがスムーズに。手元のリモコンで荷台を操作するのですが、スライドした荷台が地面に擦れて傷つけないよう、慎重に操作します。積み下ろしのときはトラックの全長が長くなるため、周囲の安全確認もマスト。トラックが大きい分、操縦は丁寧に。
荷台の車両を固縛するためのベルトを、ガッチャと言います。このセーフティーローダーに積まれたガッチャは合計で8本。運ぶ重機の種類や台数によってガッチャの取り付け方は変化するので、何通りもの結び方を覚えないといけないんです。
紫色ではなくラベンダー色。やさしい色味のカラーリングがお気に入りです。今回取材した、いずみ重機株式会社の創業者が初めて乗ったトラックがこの色だったため、会社のテーマカラーに採用したそう。
ユニック車
私のトラック推しポイントBEST3
ユニックの長さは4段階で調節が可能。最も短くて約2m、最長で約20mまで伸ばすことができます。吊るすことができる重量もユニックの長さに比例して変化し、2mのときは約2t、20mのときで約700kgの積荷を引き上げることができます。
この足は正式名称を「アウトリガー」と言います。吊るした積荷を左右に振った際、積荷の重さにあおられて、車体が転倒するのを防ぐ役割を担っています。そばにあるレバーで操作し、傾斜のある現場では車体を並行に保つためにも使用。事故が起きないよう踏ん張りを効かせる、まさにユニック車の「足」ですね。
よく見ると、ユニックの付け根には荷重指示計という分度器が付いているんです!この分度器を見れば、そのときのユニックの角度から、ユニックの長さや吊るせる重量が一目で判断できます。ユニックの操作をするときにはこの荷重指示計が操作の目安になるので、目立ちにくいけどなくてはならない存在です。
活魚運搬車
私のトラック推しポイントBEST3
このトラックには水槽が6個あります。水槽一つあたりの積載量は、海水と魚を合わせて3t。1台で合計18tの荷物を運搬することになります。魚を積み込むときは荷台での作業がメインなので、雨や雪の日は作業が大変なんです。誤って落下しないよう、安全に注意しながら作業を行います。
水槽のそばには、水中に酸素を供給する酸素バルブが付いています。水槽内には照明も付いていて、これは魚の様子を確認しやすくするため。縁にある仕切り用レールに網目状の板を取り付ければヒラメなどの平べったい魚を重ならないように積み込めます。サイズごとの管理が可能になるだけでなく魚を傷つけることなく運搬できます。
海水を直接、海から吸い上げる吸水口。現場に着くと、まずはこの吸水口にホースを取り付け、水槽の中へと海水を汲み上げます。6個全ての水槽を水で満たすのには、約1時間から1時間30分ほどの時間が必要なんです。
塵芥車
私のトラック推しポイントBEST3
手前のプレートでゴミを粉砕し、圧縮しながら収集する仕組み。冷蔵庫や電子レンジくらいなら、軽々粉砕できるほどのパワーがあります。作業員がゴミを中に投げ入れているのは、この機械に巻き込まれて事故が起きないよう、安全面に配慮しているからなんです。
塵芥車にあるゴミの投入口は、「ホッパ」と呼ばれています。塵芥車を洗車するときは、このホッパを開いて中の清掃を行います。開いた状態で作業を行うときは、万が一にでも故障でホッパが落下してこないよう、安全装置の使用が必須です。
専用コンテナに入れられたゴミであれば、傾倒装置を使って楽々投入することができます。これはどの塵芥車にでも付いているわけではなく、作業内容や回収物によって追加で設置できる機能。人力でやるよりもはるかに手間がかからず、作業員の体にやさしい機能なんです。
ISOコンテナ タンクローリー
私のトラック推しポイントBEST3
タンクの中身が空になると、後ろ3輪のうち、前の2輪が浮き上がるんです。地面に接するタイヤの数が減ることで、タイヤの摩耗軽減や燃費上昇などのメリットが見込めます。さらに、高速道路料金も特大車ではなく大型車扱いになるので経費もかなり削減できます。
世界共通のISO規格に則り設計されたコンテナ。コンテナは珍しい黄緑色。このあたりではわが社、内外液輸だけなんです。
従来よりも小さめに設計されたハンドル。ハンドルが小さいだけで、小柄な女性も運転姿勢を調節しやすく、長距離の運転も楽になります。
低床冷蔵加温ウィング車
私のトラック推しポイントBEST3
追突されたときの衝撃を緩和するリアバンパー。このトラックではリアバンパーが足場の役割も果たしています。荷物の積み下ろし時にこの足場があるだけで、転倒などの事故を未然に防ぐことができる。一人二役でドライバーの命を守る、重要な部品なんです。
キャッチとはウィング扉を施錠するロックのこと。このトラックには計14個のキャッチがついているので、室温の変化が少なく高品質な輸送が可能に。
本来2本のサイドバンパーをあえて3本にすることで、自転車の巻き込みを防止しながら、重心の低いドシッと構えた外観に。中には工具箱を収納しています。
セミトレーラー
私のトラック推しポイントBEST3
大草原でも目立つシマウマをイメージし、物流業界で唯一無二の存在となるべく生まれたゼブラ便。ただ、目立つということは常に誰かに見られているということ。この柄を見ると、ドライバーとして交通ルールを守り安全運転を心がけなければと背筋が正されます。
筒型のコイルを固定するための船形。以前まではコイルの固縛に1時間かかっていましたが、船型のおかげで今では15分程度で固縛できるので、圧倒的に楽です。
スタンションは荷台から荷物が落下するのを防止する部品です。このセミトレーラーの場合、コイルを立てかけるために斜めに設計されいるのが特徴的。
ダンプトラクターヘッド
私のトラック推しポイントBEST3
運転席の中に荷台を上げるためのボタンがついていて、アクセルでそのスピードを調節。鉱石など重いものは、速めに上げて勢いをつけ、大豆などの軽いものはゆっくり上げます。運搬物や受け入れの先の設備に応じた上げ方が要求される、繊細な作業なんです。
油圧シリンダーやリフトアームなどを組み合わせて荷台を上げる、「ホイスト式」が日本では主流のやり方。テレスコピック式と言われる海外のダンプアップに比べて、リフトアームがついている分、見た目もゴツくて安心感がありますよね。
このトラクターヘッドは、荷台を上げるリフトがある分、車輪の間のホイールベースが長めに作られています。設計上そうなっているだけなんですけど、長いほうが個人的には乗り心地がいいんですよ。運転しているときも、跳ねが少なくて快適に走行できます。
10tトラック
私のトラック推しポイントBEST3
会社創立60周年記念という、還暦の歳にちなんだ赤色。取引先や同業者からも一発で覚えてもらえる、特徴的なカラーです。デザインにこだわったトラックなので洗車は欠かせないですし、目立つ分、荒い運転はできないなと気を引き締められます。
エアーサスペンションで、車高を上げ下げできるんです。車体の前後別々で高さを調節することも可能なので、傾斜のある場所では、傾斜の向きに合わせて車高を調節し、車内の平行を確保。車中泊もあるので、中で快適に過ごすには必要不可欠な機能なんです。
車体下、オレンジライトの下の白いライトは、僕が社長にお願いして付けてもらったので、要望が叶って嬉しかったですね。これだけライトが多いトラックは珍しいですが、夜間走行中に、サイドミラーに映るライトがきれいなんですよ。